本の紹介

本のタイトル「HOLES」Sveinn Fannar Johnnsson

本のタイトル「HOLES」Sveinn Fannar Johnnsson

  穴だ!穴、穴、穴。これも穴、あれも穴。 穴があったら入りたい。 いや、この穴はちょっといやだな。   石橋を叩いて渡ればいい?   2021/4/22 執筆者 久芳真純

本のタイトル「HOLES」Sveinn Fannar Johnnsson

  穴だ!穴、穴、穴。これも穴、あれも穴。 穴があったら入りたい。 いや、この穴はちょっといやだな。   石橋を叩いて渡ればいい?   2021/4/22 執筆者 久芳真純

本のタイトル「CESAR A LA DEFENSE COMPRESSIONS DE PAPIER」セザール・バルダッチーニ

本のタイトル「CESAR A LA DEFENSE COMPRESSIONS DE PAPIE...

圧縮して、圧縮して、圧縮した、その先は?その後は。これが密の限界みたい。押そうが切ろうが変わらない。これ以上小さくならない。2021/03/07 執筆者 久芳真純

本のタイトル「CESAR A LA DEFENSE COMPRESSIONS DE PAPIE...

圧縮して、圧縮して、圧縮した、その先は?その後は。これが密の限界みたい。押そうが切ろうが変わらない。これ以上小さくならない。2021/03/07 執筆者 久芳真純

本のタイトル 「Scheve Palen」 Onno Blase

本のタイトル 「Scheve Palen」 Onno Blase

  曲がっている。ぶつかったり、地面が崩れたりして曲がったポール。「こんな時代もあったなぁ」というみたいに「こんなポールもあったなぁ」と思えてくる。楽しんだほうがいい。作者によって熱心に集められたそれらは、本の中では真っすぐに立っている。2021/1/9 執筆者 久芳真純

本のタイトル 「Scheve Palen」 Onno Blase

  曲がっている。ぶつかったり、地面が崩れたりして曲がったポール。「こんな時代もあったなぁ」というみたいに「こんなポールもあったなぁ」と思えてくる。楽しんだほうがいい。作者によって熱心に集められたそれらは、本の中では真っすぐに立っている。2021/1/9 執筆者 久芳真純

本のタイトル「出会いを求めて 新しい芸術のはじまりに」李禹煥

本のタイトル「出会いを求めて 新しい芸術のはじまりに」李禹煥

余白についてのエピソードがひとつある。李禹煥が自身の作品写真について、撮影された写真のトリミングに「余白を持たせてほしい」と言ったそうだ。 私はこの本の、文字を囲む余白が気に入っている。ページ中央に配置された文字を囲むのは空間だ。この本は余白を持っている。見開きにするとより、そう思う。 2020/11/04  執筆者 久芳真純

本のタイトル「出会いを求めて 新しい芸術のはじまりに」李禹煥

余白についてのエピソードがひとつある。李禹煥が自身の作品写真について、撮影された写真のトリミングに「余白を持たせてほしい」と言ったそうだ。 私はこの本の、文字を囲む余白が気に入っている。ページ中央に配置された文字を囲むのは空間だ。この本は余白を持っている。見開きにするとより、そう思う。 2020/11/04  執筆者 久芳真純

本のタイトル 「くまさん」まど・みちお  久芳真純

本のタイトル 「くまさん」まど・みちお  久芳真純

小学生の頃、一度だけ「クラスで一番本を借りた人」になったことがある。でも、私は本をたくさん読んだわけではなかった。同じタイトルの本を、くりかえしくりかえし借りていたのだった。 「くまさん」というまどみちおの小さな詩集は、小学生の私の手にぴたっと馴染んだ。つるつるとしたハードカバーで、持っているのが心地いい本だった。鞄の中に入っているのがうれしい本だった。 2014年にまどさんが亡くなったというニュースを見たとき、私はその本のことを思い出して購入した。延長を繰り返し、返却期限が来たら返して、棚に戻ったらまた借りていた本。買ったからもう返さなくていいんだなと思った。 タイトルにもなっている「くまさん」は、春の詩。冬眠から目を覚ましたくまさんが、「ぼくはだれだっけ」とぼんやり考える。それから水面に映った顔をみて、自分が自分であることに気づいたとき、「よかったな」。そう言った。ぼんやりとした春の景色のなかで、こぼれたその一言に安心が満ちている。もうすぐ目を覚ます、今年の春の過ごし方を考えよう。 2020/2/15 執筆者 久芳真純

本のタイトル 「くまさん」まど・みちお  久芳真純

小学生の頃、一度だけ「クラスで一番本を借りた人」になったことがある。でも、私は本をたくさん読んだわけではなかった。同じタイトルの本を、くりかえしくりかえし借りていたのだった。 「くまさん」というまどみちおの小さな詩集は、小学生の私の手にぴたっと馴染んだ。つるつるとしたハードカバーで、持っているのが心地いい本だった。鞄の中に入っているのがうれしい本だった。 2014年にまどさんが亡くなったというニュースを見たとき、私はその本のことを思い出して購入した。延長を繰り返し、返却期限が来たら返して、棚に戻ったらまた借りていた本。買ったからもう返さなくていいんだなと思った。 タイトルにもなっている「くまさん」は、春の詩。冬眠から目を覚ましたくまさんが、「ぼくはだれだっけ」とぼんやり考える。それから水面に映った顔をみて、自分が自分であることに気づいたとき、「よかったな」。そう言った。ぼんやりとした春の景色のなかで、こぼれたその一言に安心が満ちている。もうすぐ目を覚ます、今年の春の過ごし方を考えよう。 2020/2/15 執筆者 久芳真純