余白についてのエピソードがひとつある。李禹煥が自身の作品写真について、撮影された写真のトリミングに「余白を持たせてほしい」と言ったそうだ。 私はこの本の、文字を囲む余白が気に入っている。ページ中央に配置された文字を囲むのは空間だ。この本は余白を持っている。見開きにするとより、そう思う。 2020/11/04 執筆者 久芳真純