THE DUCK Michaël Borremans ミヒャエル・ボレマンス
THE DUCK Michaël Borremans ミヒャエル・ボレマンス
2020 GALERIE RUDOLFINUM ソフトカバー チェコ語 英語 12x18x1
本の状態:すれ 少 表紙に貼付の画のシール部分のしわ
ベルギー人アーティスト、ミヒャエル・ボレマンス(Michaël Borremans)の作品集。
2020年1月から7月までチェコの「Galerie Rudolfinum」で開催された同名展覧会の開催に伴い刊行。展示されていた絵画作品とビデオ・インスタレーション作品、全30点を本書で見ることができ、2019年秋に同ギャラリーのために制作された新作3点も含まれている。キュレーションを担当したPetr Nedomaによるエッセイ、美術史家のPetr Vaňousのテキストを収録。
「ミヒャエル・ボレマンスの絵画は、実際には作家の想像力から生まれた幻想的な投影として、静的なシーンを描き出している。現実を掌握し作品に反映する彼の手法は、17世紀から18世紀のオランダ絵画界と大きく関係している。彼の作品の主題は、時に潜在的に存在する現代の暴力性ともリンクしうるにも関わらず、その仕上がりはずば抜けた美しさが際立つのだ。」-Petr Nedoma(「Galerie Rudolfinum」ディレクター /「THE DUCK」展キュレーター)
(中略)作者の作品において本質的に在るもう一つの特徴は、日常に存在する現実世界から切り離すことである。人生における「現実」の中で需要な何かを捉えようとする我々の無駄な欲望の内で我々が日常的に糧とする、終わりなき情報のフローから完全に外れている動向なのだ。タブーとされている領域に触れていることをほとんど気づかないほどのわずかなヒントが、我々の心をほんの少しだけ威嚇し、あるいは禁断の領域に踏み入った感覚へと陥らせるような存在として我々を興奮させる。作者の描く静的な緊張感こそ、その重層的な絵画作品が人を引き寄せている明確な理由なのである。